春が来た。
雪が解け始めると
夫はいつも
作業着に着替えて外に出て行った。
家周りの仕事をするためにー
特に声をかけるわけでもなく
いつものルーティンになっていた。
そんな背中を見ながら
私は家の中で家事を終わらせて
「じゃあ私も」と
庭に出たり畑を手伝ったりしていた。
そんな当たり前のことが
当たり前じゃなくなる日が
来るなんてー
あの頃は思っていなかった。
外に出る気になれなかった春

相棒がいなくなってからー
雪が解け始めても
なんとなく外に出る気になれなかった。
近所では5月に入る頃には
畑を耕して作業を始めていた。
北海道も年々
畑の作業開始が早くなってきている
でもー
「今年はどうしようか」
重たい耕運機を
ひとりでエンジンをかけることも
動かす気力もない。
子供たちが帰ってきた時一緒に
苗だけは早めに購入してあった。
でもー
それを植える気力が
なかなか湧いてこなかった。
春は毎年
同じようにやってくるのにー
去年と同じ景色が
なんだか少し違って見えた。
充電式耕運機との出会いでやる気が復活

そんな時ー
Amazon で見つけた
充電式の耕運機。
「これなら一人でできるかも」
ポチっと購入した。
届いた日ー
箱を開けながら
なんだかワクワクしてきた。
「よし、やってみよう」
充電して
スイッチを入れると
モーターが回り始めた。
「やったー!動いた!」
その瞬間ー
ぐずぐずしていた気持ちが
すっと晴れた気がした。
道具ってすごい。

ひとりできることが
ひとつ増えるとー
世界が少し広がった気がする。

枝豆だけでいいのはずが気づけばいつもの量を植えていた

最初はー
「枝豆とじゃがいもだけでいい」
そう思っていた。
でもー
苗を前にすると
手が止まらなかった。
トマト。
きゅうり。
大葉。
なす。
ししとう。
鷹の爪。
長ネギ。
花豆。
スナップエンドウ。
つるなしエンドウ豆。
かぶ。
小松菜。
大根。
パセリ。
ローズマリー。
ゴーヤ。
すいか。
気がついたら本数こそ減らしたが
いつもと同じ種類を
植えていた
「あれ?」
自分でも笑ってしまった。
体が覚えてるのかもしれない。
買い忘れていたピーマンの苗も
(なぜか売り切れの店が多かった)
ひとりで探し求めて買ってきた。
毎年繰り返してきた
あの春の作業をー
体が先に動いていた。
育ちすぎていたアスパラとうどーー来年は早めにチェックしなくちゃ!

畑の端の方には
夫がいつも収穫していた
宿根の植物たちがいる。
アイヌネギ。
ふき。
アスパラ。
うど。
みょうが。
根三つ葉ー
今年は私が
見つけた時には
アスパラとウドが
育ちすぎていて大変なことになっていた。
「夫はいつも
これをマメに
チェックしていたのかー」
かろうじて
アスパラ 数本と
うどは 1本だけ
ギリギリ食べることができた。
来年は絶対に
早めにチェックしなくちゃ!
夫がひとりで
やっていたことの大変さを
今更ながらしみじみと感じた。
・野菜の収穫
・草刈り
・伸びた木の処理
・肥料やり
・ペンキ塗り
・ネズミ、蛇、アリなどの忌避
・もろもろの修理...
などなど
「ありがとうー
色々やってくれてたのね
知らなかったよ
ただブラブラしてるのかと
思ってたよ
ごめんね!
これからは
私がするのね😭」
誰もいない畑で
つぶやいてた。
アイヌネギ・根三つ葉・ふきーー自分の畑でこんなに食べられるとは
アイヌネギはー
子供たちが来た時に
ジンギスカンに入れて食べた。
帰る時には
「持って帰りたい」という子供たちに
たっぷり持たせてあげた。
(餃子を作るときに入れるらしい)
根三つ葉はー
実は
今年初めて食べてみた。
豚しゃぶ肉と炒めて
醤油とポン酢で
いただいてみるとー
「おいしい!」
子供達にも大好評だった。
ふきはー
炒めたり煮たり
中華ダレに漬け込んだりして
たくさん食べた。
自分の畑で
こんなに季節のものが
食べられるとはー
感謝!
お義父さん、夫が大切にしてくれていた
この畑に感謝。
土に感謝。
こうして毎年育ってくれる
植物たちに感謝。
しみじみと
そう思った。

今年も大事に食べていこう

ひとりで始めた
今年の畑仕事ーー
「枝豆だけでいい」
と思っていたのに
いつもと同じ種類を植えていた。

アスパラは育ちすぎて
うどもギリギリだった。
でもー
土に触れている時間は
不思議と心が落ち着く。
「来年も
同じことをするんだろうな」
そう思いながら
今年の収穫を
大事に食べていこうと思っている🌱
ーーー
あなたの今年の「初挑戦」は何ですか?
どんな小さなことでも
やってみることに
意味があると思っています😊

