4日間の賑わいが終わってー「お酒飲みすぎたよね」の話をした夜のこと

4日間がー
終わった。

飛行機の離陸時間は
午後7時。

空港に向かう義理の妹夫婦を
見送ってからー

私はスマホを
手放せなかった

電車やバスの乗り換えは
うまくいったか。

初めての場所での
お土産の買い物は
スムーズにできたか。

「何かあったら
すぐに電話して」
そう伝えてあった。

飛行機が離陸するまではー

スマホのそばにいた。

目次

飛行機が離陸するまでスマホを手放せなかった

オンライン搭乗手続きは

昨夜のうちに済ませてあった。


でもー

初めての乗り換え
初めての場所での
お土産探し。


うまくいっているだろうか。


「何かあったらすぐ電話して」
そう伝えてあった。


雨が強くなり
雷が何度となく鳴り響いてる


離陸の時間が近づくにつれて
スマホを見る回数が
増えていった。


郵便屋さんの集荷を待ちながらー

部屋を片付けながらー

T シャツの忘れ物を発見して
ダンボールに詰め直しながらー

スマホから
目が離せなかった。


そしてー

「無事に乗れました」

そのメッセージが届いた時ー

「あとは無事に
着陸すればーひと安心」

ようやく
ひと息ついた





4日間の始まりは庭でバーベキュー

4日間で一番天気が良い日ー庭でバーべキューをした

4日間を振り返るとー

一番笑ったのは
最初の日だったかもしれない。


義理の妹夫婦が
着いたのはお昼頃ー


その日だけが
4日間で一番天気が良かった。

「庭でバーベキューしよう!」

北海道の青空の下
庭でバーベキューをした。


毎年のように
北海道に来てくれていた
義理の妹夫婦ー


子供達が小さい頃は
4人の子供たちも一緒に来て
高校生くらいまでは
家族全員で来ていた。


賑やかだった頃が
懐かしい。

でもー

今年は2人だけで来てくれた。


それがかえって
よかったのかもしれない。

施設の面会とお寺の新盆供養ー一緒に来てくれて良かった

義理の妹夫婦が来てくれて
一番良かったと思ったのはー


施設にいる義理の母への
面会ができたことと


お寺の新盆供養に
一緒に参加できたことだった。


義理の母は
重度の認知症で施設にいる。


息子ーー私の夫が
亡くなったことを
伝えられていない。


面会に行くと
いつも穏やかな顔をしている。


その顔を見るたびにー

複雑な気持ちになる。


でもー


年に1度だけど義理の妹と母が
面会できてよかった。


私ひとり人では心細かったことが
不思議と心強く感じた。



お寺での夫の新盆供養もー

一緒に参加できた。

「来てくれてよかった」


心から
そう思った。

▶田舎への引っ越し記録はこちらー


「え、年金もらえないの?」今まで話したことなかったよね

夜ー

話が止まらなかった。

義理の妹夫婦は
埼玉でとても人気のある
レストランを経営している。


でもー


「若い頃は大変で
年金を払えなかった
だから年金がもらえないの」


「えー」
思わず声が出た。


だからー
「働き続けなければならないの」


レストランを
やめるわけにはいかないという


「知らなかった」


長い付き合いなのにー

今まで
こんな話をしたことが
なかった。



🎢🎢🎢🎢🎢


私に何かできることはないかと
知恵を絞って

「じゃあ今からでも
できることを考えよう」

新NISA の話をしてみた。



う~んという顔をしながらもー

「子供達に聞いてみる」


そう言って
メモを取っていた義理の妹。

完璧じゃなくていい。

今日知ったことが
明日の一歩になればいいーー

と思った。


🌏🌍🌎🌏🌍


人はみんなー


表からは見えない
それぞれの事情を
抱えているものだ。


でもー


こうして話せる人がいる。

「知らなかった」を
「知った」変えられる夜が
あることがー


どれだけありがたいことか。


60代になって
改めてそう感じた。


ふと思った。


なぜ今まで
話してくれなかったのだろう。


親や兄の耳には
入れたくなかったのかなー


夫がなくなったから
話せるようになったのかなー


答えは分からない。


でも話してくれてよかった。


秘密を
打ち明けてもらえたようなー

そんな気持ちがした。





「酒飲みすぎだよね」夫の話をした夜

夜がふけるにつれてー

話は夫のことになった


「優しい人だったね」
義理の妹がそう言った。


「お酒飲み過ぎだったよね」

夕飯時から寝るまで
焼酎の水割りを飲み続けていた夫ー


飲むとすぐ赤くなって
酔うとそのまま寝てしまう。


でも目が覚めると
また飲む。


その繰り返しだった。


本人も良くないとわかっていてー


「がん保険に入れといて」


そう言うたびに
私は言い返していた。


「そう思うなら
お酒やめて!」


夫は苦笑いしながら
また焼酎の水割りを
口に運んでいた。


そのやり取りを
結婚当初から
何度繰り返しただろう。


今となってはー


その苦笑いが
愛おしくてたまらない



お酒はストレス解消だと
言っていた。


きっとー


飲んでいる間だけは
何も考えずに
ゆっくりできたのだろう。


「それが好きだったんだよね
しょうがないね」


私がそう言うとー

義理の妹も
静かに頷いた。


「本当にいい人だったね」


その言葉が
翌朝も
頭の中で
繰り返されていた。

夫はいなくなったわけじゃないーー見えない世界にいる

そしてこんな話になった。

夫が亡くなって間もない頃ー


重度の認知症で施設にいる義理の母が
気管支炎を起こし病院に入院し
お見舞いに行くと


「さっき〔息子の名前〕がお見舞いに来てくれた」

ととても喜んでいた


記憶もはっきり蘇っているようでー


「私も元気になって
帰らなくちゃ」


でも〔息子の名前〕=私の夫が


「自分は向こうに
行かなきゃいけないから」


と言っていたという。


「札幌のこと?だよね」


と息子が
亡くなったことを知らない
義理の母が言った。



でもー


私はすぐに思った。


最後にお別れに
来たんだと。



施設の面会にも
夫は体調が悪くていけずに

お母さんにも
会えていなかったから。



🏥🏥🏥🏥🏥



その日病院から帰って
スグにそのことを義理の妹に
報告した!

「死んでいなくなったわけじゃなくて
本当に見えない世界に
いったんだね」


「うん!向こうにいるって!」


と、その時のことを
また思い出しながら
静かに話した。



夫はー


ちゃんとそこにいる。


ダメなところも
愛おしいあの人が


見えない場所で
今も笑っている気がした🌿

▶夫を亡くして100日の記録


賑わいが去った朝ーーどっと疲れが出た

義理の妹夫婦が帰った後ー

家がし~んと静かになった。

4日間ー

賑やかだった家が
元に戻った。


でもー


「元に戻った」というより


またー

ひとりになった。

そんな感じがした。



⏳⌛⏳⌛⏳



ゆっくりお風呂に入って
いつものルーティンに
戻していった。


藤井風をかけながらー


ももがそっと
膝に乗ってきた。


「ただいま、もも」


誰もいない家で
そう呟いた。



😊😄😀😂😆


来年のお盆過ぎまで
会えない。


遠くにいても
会えばすぐに
深い話ができる人がいる。


同じ趣味を
楽しく共有できるー


安心できる人がいる


それが
どれだけ心強いことか
ありがたいことか


義理の妹夫婦が帰った朝ー


しみじみと
そう感じた。

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