札幌での二拠点生活、突然の終止符….

札幌のマンションを引き払ったのは
夫が食道がんの診断を受けてから
しばらく経った頃のことだった

雪の日の高速道路
目次

2拠点生活のはじまり

2023年から続けてきた
札幌と田舎での2拠点生活に
急に終わりが来た。

札幌のマンションを拠点にしながら
週末は介護のために
夫の実家に行っていた。



金曜日の夜に仕事を終え
買い出しをして実家へー



着いてすぐ介護の準備をし
夜遅くまで部屋を片付け
翌朝は早朝から家事や掃除を済ませ
昼過ぎに札幌へ戻る。


今思えば
よくこなせたものだと感心する。


体力的にも精神的にもきつかったけれど
2人で力を合わせた介護を通して
夫との絆がより深まったように感じた。

突如やってきた「さよなら札幌」

突然その知らせが届いた。


札幌の賃貸マンションが取り壊されることが決まったーー


「え、そんな急に?」


正直、頭が真っ白になった。


この1年は
通院のためだけに
札幌へ戻る日々だった。



周りの人たちからは
「田舎に引っ越ししてもいいんじゃない」


なんて言われることも
増えていた。


頭では分かっていた。



でもーー


「札幌の方が便利だし」
「まだ決めなくていいか」


そんな気持ちでズルズルと引き延ばしにしていた。



本当のことを言うとー


札幌への未練が
まだ心のどこかに残っていたのだ。

そんな私の背中を
マンションの取り壊しが
強制的に押してくれた。


「これが潮時だったのかもしれない」


今振り返ると
そう思えてくる。


札幌のマンションVS 田舎の一軒家それぞれの魅力

夫の退職後はー


通院以外は実家のある田舎を拠点として
穏やかな日々を送っていた。

都会の便利さとはまた違う
自然の恵みを肌で感じられる生活ー

最初は戸惑いもあったけれど
気がつけばその暮らしが
体に染み込んでいた。

【田舎暮らしで感じた豊かさ】

朝起きると
まず窓の外に広がる空が目に入る。

札幌では見上げないと見えなかった空が
ここでは視界いっぱいに広がっていた。


小鳥のさえずりが
自然と耳に入ってくる朝ー


土や風の香りを嗅いで
思わず深呼吸してしまう。

畑や庭いじりも
こんなに楽しいものだとは
田舎に来るまで知らなかった。


心身ともにリフレッシュできる時間が
日常の中に自然と溶け込んでいた。

【マンション生活との一番の違い】

札幌のマンション生活では
上下階の音が聞こえたりするので
洗濯、お風呂、掃除機ー

全て時間帯を気にしながらだった。


レースのカーテンは必須で
窓を開け放つことも
なんとなく気が引けていた。


でも田舎の実家ではー

道行く人がそもそもいない。

窓を全開にしても
大きな声で笑っても
誰も気にしない。

「あぁ~解放された~」


そう感じた瞬間のことを
今でも鮮明に覚えている。

もちろん田舎は
車がないと不便なことも多い


札幌なら歩いて行けた場所に
車で30分もかかることもある。


でもー


この2拠点があることで
都会と田舎
両方の豊かさを味わえる生活が


私にとって
何より心豊かな時間だった。


🌿🌿🌿🌿🌿


あの頃は
そう思っていた。


夫がいて
2人でいたから
不便さも
笑い話にできていたのかもしれない。


都会と田舎ーー
どちらが暮らしやすいかは
人それぞれだと思う。

あの頃の私は
田舎の静けさと自然が
体に染み込んでいった。


でも今ー

夫がいなくなってから
田舎の不便さが
以前よりずっと大きく感じるようになった。

車の運転
外の作業
重たい荷物
急な体調不良


2人でいた時は
何でもなかったことが
ひとりになると
こんなにも違うものかと
しみじみ感じている。


それでも札幌に戻る気はない。


なぜだろうーー


この土地に
夫との思い出が染み込んでいるから
のかもしれない。


ただ正直に言うと
この不便さの中で
どんどん動かなくなっていく自分が
少し怖い。


田舎暮らしは素敵だ
でもー
ひとりで続けることが
こんなにも違うものだとは
思っていなかった。


それでも今日も
この庭に出て
空を見上げる。


答えはまだ出ていない。
でもここにいるー
それだけは確か🌿😊

新たな場所で自分らしい暮らしを


こうしてー
田舎暮らしが本格的に始まった。

「強制的に」とは言っても
不思議なことに
嫌だという気持ちは
なかった。



このタイミングで
この土地に移住できたことは
私にとって
自然な流れだったのかもしれない。



これまで夫の両親が
暮らしてきたこの家で
私も人生を送るー


そう考えると
田舎暮らしへの不安より
不思議な安心感があった。


この家には
夫の両親の時間が染み込んでいる。


そしてこれからは
私の時間も
少しずつ染み込んでいく。



ただー


年齢を重ねるにつれて
住まいに求めるものは
変わってくるかもしれない。


今の私が快適に感じていることが
将来もそうとは限らない。



それでも今はー



この土地で
この家で
自分らしい暮らしを
続けていこうと思っている。





あの頃を振り返って




あの頃、田舎の自然は
私にとってオアシスのようだった。


夫と2人で始めた
退職後の田舎暮らし。



あの時は想像もしていなかった。



こんなにも深く
この土地を
愛するようになるとは


そしてこんなにも
ひとりになることが
こんなにも違うものだとは。


🌿🌿🌿🌿🌿

都会と田舎ー
どちらが暮らしやすいかは
人それぞれだと思う。


でも私にとって
この土地は
大事にしたい故郷だ。



不便でも
寂しくても


夫との思い出が
この土地に刻まれている限り
ここが私の居場所だ🌿✨






あなたはどんな場所で
暮らしたいですか?


こうして始まった
田舎への引っ越し

その記録はこちらー

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